未婚で妊娠。子どものビザはどうなるの?

  • 2017.09.13 Wednesday
  • 15:59



ビザについて相談を受けていると、時々非常に複雑な案件に遭遇します。

 

例えば、

【ケース1】現在結婚はしていないが、日本人の子を妊娠した。自分のビザはどうなるのか。

【ケース2】日本人と外国人の両方と付き合っていて、妊娠したが誰の子なのかわからない。子どものビザはどうなるのか。等々…

 

まず、生まれた子供の父親は誰になるのか…等については、民法に定められています。

その結果により、子どもの国籍がどうなるのか、子どもと自分の在留資格はどうなるのか、等が決まってきます。

 

民法772条には、以下のように定められています。

(嫡出の推定)

772

1.妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。

2.婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消の日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

 

つまり、結婚期間中に妻が妊娠したら、それが例え浮気相手の子であろうと、夫の子と推定される、ということになります。

また、いわゆる“授かり婚”等のように、妊娠してから結婚した場合、婚姻成立から200日を超えてから生まれた子どもは、出生と同時に嫡出子の身分を取得することになるため、「夫の子」となります

もし「夫の子どもじゃない!」というのであれば、事実上の別居状態や夫の行方不明という状況にある場合を除き、「嫡出否認の訴え」を起こし、父子関係を否定する必要があるのです。

ちなみに、婚姻から200日以内に生まれた子どもについては、上記の嫡出の推定がなされないため、父子関係を否定する場合は、「嫡出否認の訴え」ではなく、「親子関係不存在確認の訴え」をすることになります。

 

では、女性が未婚のまま子どもを出産した場合、子どもの父親は誰になるのでしょうか?

民法第783条によると、「父は、胎内に在る子でも、認知することができる。この場合においては、母の承諾を得なければならない。」としています。

つまり、父親はまだ生まれていない子どもについて、その母親の承諾があれば「自分の子だよ!」として認知することができ、子どもは認知した父の子として生まれてくることになります

 

これらを踏まえて、冒頭のケースを考えてみましょう。

 

【ケース1】現在結婚はしていないが、日本人の子を妊娠した。自分のビザはどうなるのか。
現在未婚の外国人女性が日本人の子供を妊娠したとします。その後の本人及び子どもの父親である男性の行動によって変わってきますが、

妊娠が判明し、その日本人男性と結婚し、出産した場合、子どもは日本国籍を取得することができ、当該外国人女性は結婚した時点で“日本人の配偶者等”の在留資格を得ることが考えられます。

一方で、何らかの理由でその日本人男性と結婚することができず、未婚のまま出産した場合、胎児認知を得ていれば、生まれてくる子供は日本国籍を取得することができ、当該外国人女性は、未成年の日本人の子供を扶養する母親として、“定住者”の在留資格を得る可能性が出てきます

また、結婚もせず、認知もされない場合、生まれた子どもの在留資格は、当該外国人女性が就労ビザを持っているのであれば“家族滞在”の在留資格、“永住者”の在留資格を持っているのであれば“永住者”“永住者の配偶者等”または“定住者”が該当してくることが考えられます。よって、この場合は、母親となる外国人女性の在留資格が大きく関係してきます。

 

【ケース2】日本人と外国人の両方と付き合っていて、妊娠したが誰の子なのかわからない。子どものビザはどうなるのか。
その後どちらの男性と結婚するのかにより、随分と違った話になります。

日本人男性と結婚するのであれば、上記のケース,箸曚榮瑛佑侶覯未箸覆蠅泙垢、外国人男性と結婚するのであれば、子どもの在留資格は“家族滞在”となることが考えられます。

また、結局未婚のまま出産し、外国人男性の方の認知を受けた場合、子どもを日本で育てる必要性や母親である外国人女性の在留資格によって、子どもの在留資格は異なってきます。

更に、結婚も認知もされない場合も、やはりその在留資格は母親である当該外国人女性の在留資格により左右されます。

 

なお、科学の発展著しい昨今、DNA検査によって誰の子であるか比較的容易に特定できるようになりました。結果、実は自分の子ではなかった!というケースもあるかもしれません。

しかし、最高裁はそのようなケースであっても民法772条を適応する立場をとっていて、法律上の親子関係と生物学上の親子関係が異なるという結果になってしまうこともあり得るというわけです。

 

 

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