同じ「家族滞在」の在留資格でも…

  • 2019.02.01 Friday
  • 16:18

「家族滞在」の在留資格(以下、「家族滞在ビザ」)は、

「教授」,「芸術」,「宗教」,「報道」,「投資・経営」,「法律・会計業務」,「医療」,「研究」,「教育」,「技術・人文知識・国際業務」,「企業内転勤」,「興行」,「技能」,「文化活動」,「留学」

のビザを持つ外国人の扶養を受ける配偶者又はに与えられる在留資格です。

 

そして、「家族滞在ビザ」では、

配偶者や実子であることを示す書類も重要ですが、

それ以上に、扶養能力を示すことが重要です。

 

さて、上記の在留資格のうち、「教授」〜「技能」までは就労関係の在留資格になりますが、

「文化活動」と「留学」はそうではありません。

 

就労関係の在留資格の場合、扶養者に収入があるため、扶養能力を示すのは比較的簡単です。

しかし、「文化活動」や「留学」の在留資格の場合、就労ビザのように扶養能力を示すのは容易ではありません

 

例えば、扶養者にあたる方が「留学ビザ」の場合、

原則として本人に収入がないはずなわけですから、両親や親戚等(経費支弁者)からの援助が必要となるわけです。

その証明として、送金記録や通帳の写し等を提出し、

だいたいの生活費はこんな感じで、これくらいの送金が必要ですが、

実際にこのくらいの頻度で送金してもらっているから、生計面は問題ないですよ。

と説明していくわけです。

 

しかし、実際には「資格外活動許可」をとってアルバイトをしているから、その収入で生活できている。だから、本当はそんなに送金してもらってない。

という方もいます。

 

例え、「資格外活動許可」の範囲内であっても、アルバイトで稼いだ生活費は、原則として扶養能力としては認められません(※)。

なぜなら、「留学ビザ」は学業を本分とする在留資格で、アルバイトで得たお金はあくまでも臨時的な収入に過ぎず、安定的な収入であるとは言い難いばかりか、

アルバイトに夢中になって、本分である学業を疎かにしたのではないかという懸念があるからです。

よって、きちんと“経費支弁者”から援助してもらっている証拠が必要となるのです。

 

※厳密にいうと、入国管理局の審査要領によると、

扶養者が「留学」の在留資格である場合、扶養者及び被扶養者の在留状況を斟酌し、扶養能力を柔軟に審査する、とあります。

また、扶養者及び被扶養者が資格外活動許可の範囲内において行ったアルバイトによる”預貯金”も、扶養能力として認める、とあります。

しかし、やはり実態に応じての審査となり、このような申請をする場合は、楽観的にとらえず慎重な申請を行うべきだと考えます。

 

 

 

 

 

 

 

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入国前の結核検査の義務化について

  • 2019.01.22 Tuesday
  • 13:32

 

日本における結核による死亡者数は、1947年をピークに減少してきましたが、

現在でも毎年18,000人前後の人が発症し、2,000人前後の方が結核で亡くなっています。

これは、先進諸国の中でも高い数字(欧米先進諸国の3倍以上)となっており、近年は外国からの感染数の増加も指摘されています。

 

そもそも、結核罹患者は「出入国管理及び難民認定法」(通称、入管法)により、上陸拒否事由とされていますが、(入管法第5条第1項第1号)

入国において、結核に罹患していないことを証明する資料の提出は求められていないため、自覚症状がない場合、上陸できてしまっているのが現状です。

 

そこで、厚生労働省は2018226日、

外国からの入国者への結核対策を強化する目的で、

90日以上の期間日本に滞在する予定の訪日外国人に対し、

ビザ申請時に「結核非罹患証明」か「結核感染性消失・治癒証明」の提出を求め、感染の拡大を防ぐ方針を提案していました。

(ちなみに、主要先進国の多くは、結核の高蔓延国からの入国等に対して何らか入国前のスクリーニングを実施しています。)

 

そして、いよいよ今年から始まる、外国人材の受入れ拡大に関連して、

日本政府は、日本の長期滞在を予定する外国人に対し、入国前に指定病院で検査を受けることを義務付ける取り組みを始めるとのことです。

 

この検査の対象となる国は、

留学や技能実習制度による入国者が多く、外国生まれの新規患者数の約8割を占める、

フィリピン、中国、ベトナム、ネパール、インドネシア、ミャンマー

6か国となっています。

状況によって、今後対象国が増えていく可能性もあります。

 

対象となった国の訪日外国人の方のうち、90日以上の長期滞在を予定する場合

ビザ発給の要件として、「結核非罹患証明」「結核治癒証明書」の提出が求められるようになるため、

指定病院において検査を実施し、上記証明書発行してもらう必要がでてきます。

 

今後、相手国との調整を進めて、2019年度中にも実施する方針とのことですので、

動向を注視する必要がありそうです。

 

 

 

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「在留状況不良」と「在留資格の取消し」

  • 2018.12.20 Thursday
  • 11:27

 

 

 

ビザの申請において、最近とてもよくみる不許可理由、「在留状況不良」ですが、

本日はこれについて少し触れてみます。

 

201611月の入管法改正(201711日施行)により、偽装滞在者対策の強化が行われたのは、記憶に新しいところです。

この改正の一環として、在留資格取消し制度が強化されました。

 

それまでは、持っている在留資格(以下の注1を参照)に該当する活動を3ヶ月以上行わなかった場合に初めて在留資格の取消し事由となっていました。(入管法第22条の41項第6号)

つまり、裏を返せば、理由は何にしろ、とりあえず3ヶ月の猶予はあったわけです。

 

しかし20171月以降、

持っている在留資格に該当する活動を行っておらず、かつ、ほかの活動を行い又は行おうとして在留している場合(ただし、正当な理由がある場合を除く)も、在留資格の取消し事由となりました。(入管法第22条の41項第5号)

つまり、正当な理由がない場合は、3ヶ月を待つことなく、在留資格が取り消されてしまう可能性があるのです。

 

※なお、「日本人の配偶者等」及び「永住者の配偶者等」については、従来どおり、6ヶ月以上該当する活動を行っていない場合(具体的には、離婚や死別等)に、在留資格の取消し事由となるため(これも、正当な理由がある場合を除きます)、

離婚や死別後6か月以内に、出国(帰国)するか、ほかの在留資格に変更する必要が出てきます。

 

これらは、“取消し事由になる”ということなので、必ずしもすぐに取り消されてしまうわけではなく、取り消される可能性があるよ、ということです。

しかし、上記の状況に該当しているのに、見つからなかったからこれ幸い、とばかりに在留資格を他のものに変更したり、在留期間を更新したりした場合、

“過去の在留状況が不良である”という理由で不許可となってしまっているケースが、特に最近多く見られます。

 

当たり前ですが、過去は消せません。

 

常日頃から、これらについて注意を払い、

適切な手続きを行っていくことをお勧めします。

 

1「外交」,「公用」,「教授」,「芸術」,「宗教」,「報道」,「経営・管理」,「法律・会計業務」,「医療」,「研究」,「教育」,「技術・人文知識・国際業務」,「企業内転勤」,「興行」,「技能」,「技能実習」,「文化活動」,「短期滞在」,「留学」,「研修」,「家族滞在」,「特定活動」

 

 

 

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